映画『パラサイト 半地下の家族』はなかなかのエンタメ作品だった!
周りでの評判がすこぶるいい韓国映画『パラサイト』を観てきました。
2019年第72回カンヌ国際映画祭で韓国映画初となるパルムドールを受賞の実績。
■あらすじ
全員が失業中のキム一家。半地下に位置する部屋で貧しい生活を送っていた。
ある日、長男のギウがIT企業のCEOであるパク氏の豪邸へ
家庭教師の面接を受けに行くことに…。
兄がセレブの奥さんに気に入られ、それがきっかけで妹のギジョンも
子供の美術教師として豪邸に足を踏み入れることになる。
物語が進むにつれて次第にストーリーが二次曲線的に意外な方向に加速していく。
■感想
個人的な感想としては、物語は概ね想定の範囲内で進んでいくのだけれども
ハラハラドキドキする設定や演出にはついつい見入ってしまって
クライマックスに近づくにつれてどんどん物語のスピードが増していく感じが
観ていてとても新鮮だったし、引き込まれてしまった。
ストーリー自体は想定する通りに進むのだけれども
監督の言わんとしている『ネタバレ厳禁』というのはおそらく
地下室のくだりあたりからの事だと思われる。
確かにこの辺から、あれあれ?という感じになってきて
そう来るか!と事件が次々に発生して衝撃のクライマックスを迎える。
衝撃のわりには喜劇的な要素も盛り込まれていて
なかなかのエンタテイメント性を発揮している。
様々な要素を取り入れた作品に仕上がっているので
この辺が多くの人に評価を得ている理由なのかもしれない。
作品の設定やストーリ―としては面白いのだけれど
色々と突っ込みどころがあるのも事実。
その辺は『フィクションのエンタテインメント作品』ということで理解するとして
作品に込められた監督のメッセージとしては
『理不尽な世の中で生き抜くためには、賢さと要領の良さも大切だが
それ以上に家族の結びつきや愛情が必要である』という事かなと思った。
ただ、それでも彼らが上流階級に行けないのは不可抗力の部分もあるし
自分の能力を生かす術を知らないからという事が言えるのかなと思う。
それが『半地下の家族』というサブタイトルに込められているのかもしれない。
ネタバレが過ぎると面白くないので、これ以上は控えておくけれども
自分がこの映画を一言で表すなら...
『サスペンスコメディ』という言葉がぴったりかなと思った。
是非ご覧あれ。